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夏の夜、リビングのテーブルにグラスを置く。
冷蔵庫から氷を取り出し、トレーを傾け、グラスに落とす。そこまでは動作が続く。ドリンクを注いで、一口飲む。次の一口の前に、グラスの中を確認する。氷が溶けて、液面が上がっている。
もう一度、冷蔵庫へ手が伸びる。
溶けた水が、濃度を変える
氷は溶ける。
溶けた水がドリンクに混ざり、注いだ時の濃度が保たれない。ウィスキーや濃いめのドリンクほど、この変化が動作に返ってくる。グラスを持つたびに残量と濃度を確認し、氷を足すかどうかを判断する。その一拍が、飲む動作の途中に毎回挟まっていた。
石は、溶けない

魔法の天然石 ROCKS BOXセットは、冷凍庫で冷やして使う天然石のアイスキューブだ。
グラスに入れると、石が底でかすかな音を立てる。石は溶けない。飲み物に水が混ざらない。グラスの中の濃度は、注いだ時点から変わらないまま続く。使い終わったら洗って冷凍庫へ戻す。次に使う時、同じ石がグラスに戻る。
飲む動作だけが続く
グラスを手に取る動作が、そのまま完結するようになった。
残量を確認する視線がなく、氷を足しに席を立つ動作もない。石が底に沈んだまま、飲む動作だけが続く。グラスの外側に結露の跡が残り、テーブルの上でそのまま夜が進んでいく。
夜が終わる
夜が終わり、グラスを片付ける。
石を取り出して洗い、冷凍庫へ戻す。テーブルの上にグラスだけが残っており、石は冷凍庫へ戻っています。
この夜の断面を、noteにも書いています。
グラスの底で、石が鳴った夜。|ウクク




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