夜、カーテンを閉める。
部屋の空気が、外と切り離された瞬間に沈む。
ベッドに腰を下ろす。
手を止める。
空気が、まだ昼間のままだと気づく。
寝る前、空気をどう切り替えるかで動作が止まっていた。アロマオイルの瓶を手に取る。蓋を開ける。数滴たらす場所を探す。ティッシュに落とすか、枕元に置くか。手を伸ばしては戻し、身体の向きが定まらなかった。瓶を閉める。また開ける。選択が宙に浮いたまま、布団に入る。
瓶を差し込むだけの構造
枕元の棚に、手のひらに収まるサイズの白い本体が置かれている。上部に穴が開いている。そこに、アロマオイルの瓶を逆さまに差し込む。瓶の口と本体の穴が接続される。液体は落ちない。必要な量だけが、内部で気化する仕組みになっている。
差し込んだ瓶は、そのまま立っている。取り外すときも、瓶を引き抜くだけで終わる。蓋の開け閉めは発生しない。オイルの移し替えも発生しない。瓶が本体と一体化したまま、棚に置かれ続ける。
本体の底面には電源ボタンがある。触れると、内部のファンが回り始める。オイルが気化し、空気が動く。音は、ほとんど聞こえない。
空気が先に動き、身体があとに続く
布団に入る前、枕元に置かれた本体に手を伸ばす。瓶を差し込む。底面のボタンに触れる。手を離す。身体をベッドに預ける。空気が、視線の届かない場所で先に動き始めている。
呼吸が変わるのは、少しあと。肩の力が抜けるのは、そのあと。「切り替える」という判断が消え、空気の変化だけが先行している。手を伸ばす動作も、瓶を開ける迷いも、もう発生しない。
朝、目が覚める。瓶は本体に差さったまま、棚に置かれている。蓋を閉め忘れる心配はない。液体が漏れる心配もない。次に使うときも、ボタンに触れるだけで終わる。
寝る前の動作は、静かに一つだけ残った。
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