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夜の食卓。白い皿が並び、照明が落ちると影の境が浮かぶ。
手元だけが動き、醤油を注ぐ。そのとき、手首が一度戻っていた。
注ぐ前に、醤油差しの傾きがわずかに揺れる。
注いだあと、起こす動きが少し遅れ、箸の動きが止まっていた。

東屋の醤油差しは、手首を返すと細く落ち、
傾きを戻すと、そこで切れている。
蓋は静かに収まり、持ち手は指が自然に添えられる角度にある。
炻器の表面は、触れたときに温度が残る。
卓上に置くと、底の重さが静かに落ち着き、位置が決まる。
食卓で使う分だけ入れておくと、
移し替えた醤油は調理に回してすぐに空になる。
注ぎ終えたあと、定位置に戻す。
底がテーブルに触れる音がして、箸が動き出す。
食事が続いている。




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